『モチベーション革命』 稼ぐために働きたくない世代の解体書 尾原 和啓 (著)
AmazonのKindle Unlimitedがプライム会員だと3ヶ月249円で読み放題になるキャンペーンをやっていたので、申し込んてみた。
最近、買うものもないので、プライム会員は退会したのだが、kindle unlimitedのほうはキャンペーン価格で継続できているようだ。
そこで手始めに読んだのがこれ。
『モチベーション革命』
元マッキンゼーの尾原 和啓 氏の著書。
モチベーションが上がらないという30代以下の読者を想定して書かれている。
30代以下の人を「乾けない世代」と著者は呼び、かつての団塊の世代のような欲望がないため、旧来の考え方では組織作りやビジネスがうまく行かないという。
大半は一人でビジネスをしている僕には、あまり縁のない話が多かったが、会社で働いている人には参考になる部分もあるのかもしれない。
AI時代を迎えて、今後の社会のキーワードとなっていくのが「偏愛」だという。
偏愛によるモチベーションこそが新しい社会やビジネスを作っていく。
偏愛こそが、人間の価値であり、好きなことをやり続けることが最大の競争力になっていく。
そして相手の潜在的な欲求を見つけて、体験をプロデュースしていくことがビジネスになる。
だから、ひたすら与えられた仕事をやり続けるという旧来の仕事はなくなっていく。
働く時間が減り、週休3日になったとしても、消費者として社会を生きる間に、新しいビジネスの芽を発見する使命を課せられているのだ。
新しい仕事はオフィスからは生まれなくなっている・・・・・・。
特に目新しい話ではない。
どれだけ欲望がなく、本性の見えない若者を肯定したとしても、世界を見渡せば、活気とやる気に満ち、野心に目を輝かせている若者は数え切れないほどいるはずだ。
むしろそういった若者のほうが多いに違いない。
バリ島に住んでいるという著者は、日本に来るたびに実感していることだろう。
かつて東日本大震災が起きた時、モチベーションが上がらない、などと悩む人はいなかった。
そこには平穏な毎日がなかったからだ。
僕は若者がどんな総称をつけられようとも、ただ平和ボケで本能を忘れてしまった動物のように思える。
今後、団塊世代が世を去り、ニートの受け皿もなくなっていく。
何らかの経済不安が生じて、国の財政も破綻寸前になり、ホームレスの若者が街にあふれるようになるだろう。
それすらも「家を所有しないノマド的生き方」ともてはやされ、空き家を大人数でシェアして生活するようになるのだろうか?
それとも、ここ数十年の政策が一貫して若者に極めて不平等であることに気づき、声を上げることになるのだろうか?
どんな社会になろうとも、自分一人でビジネスを立ち上げ、お金を稼ぐスキルを身につけてほしいと思う。
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